垣谷美雨「あなたの人生、片づけます」

今回は私が片づけに目覚めたきっかけになった本を紹介します。

垣谷美雨さんの「あなたの人生、片づけます」

片づけ屋さんが物の片づけだけでなく、心の片づけにも力を貸してくれる4つの話です。

〈ケース1〉  清算
汚部屋に住む独身OLの話

浮気癖のある彼氏しかも不倫。その相手に振り回されて片づけられなくなってしまったケース。浮気相手への対抗心から買った靴や洋服、結婚を夢見て買った高価な食器、デートで着た思い出の洋服などなど。根本的な原因を解決するために…
「生活の乱れは心の乱れ」。ここまでやるかと思いますが最後は爽快です。恋愛中は客観的に物事が見られなくなってしまうんですね。自分のことでなければすごく冷静に判断できるのにね。自分の生活、大切にしましょう。

〈ケース2〉  木魚堂

おばあちゃんに先立たれ一人暮らしになったおじいちゃんの話。

父親の家事一切をこなすのはワーキングマザーの長女。教師の夫は職場で学級崩壊という問題を抱え、息子は不登校一歩手前という生活に、父親の世話が加わったから大変。
家事をしてこなかった男親は、家事は女の仕事と思っているケースが多いんですね。だから忙しい中父親の家事をこなす長女のイライラにも全然気付かないのです。男女問わず、自分のことは自分で。当たり前です。だから子どもが自立できるよう対処せねば。特にこれからの男の子は家事、育児、仕事なんでもこなせないとダメなんじゃないかなー。

 

〈ケース3〉  豪商の館
子どもたちが独立し、一人広い家で暮らす母親の話。

働き盛りの子世帯にも様々な問題が発生し、大きくなった孫も今では遊びにも来ない。にもかかわらず広い家の広い収納には大家族のままの物がぎっしり詰まっている。客用布団、着物、食器など、手放さない理由をあげていく母親。過去の産物に囚われている母親にとった作戦とは‥

物を手放さない理由‥誰もが頷けることばかり、だから片付かないんだと納得してしまいました。少子化、高齢化で一人、2~3軒の家を片づけなければならないと言われています。自分の子どもに負担をかけないように今から生前整理。片づけないで逝くなら、片づけ代を遺して逝きましょう。

 

〈ケース4〉  きれいすぎる部屋

官僚の高級社宅が汚部屋に。しかし一部屋だけきれいに片付いた部屋があった。母親の愛情を受けることなく育った長女は自分の世界に閉じこもり、次女はグレて家庭はバラバラ。でも母親は悲しみの縁から立ち直れない。娘たちのことにも気づけない。辛すぎる現状に…

 

著者の垣谷さん、どんな取材をして書かれたのか、あまりにリアルで一気に読み上げました。ぜひ、一度機会があったら読んでみてください。

あなたもきっと、次の日から片付けてみたくなりますよ。

 

片付けた先に広がる「片づけの向こう側」…見てみたいですね~

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